古典落語の有名な演目の「時そば」
「・・・なな、やあ、今何時だい?」でお馴染みのお話
ソバの代金を数える途中で時間を訊いて
勘定を1文、誤魔化す落語の演目
そんな事をブルガリアで体験した

こんな木漏れ日の公園での出来事
ふと、美術館で展示会を見た後
ちょっと疲れていたので公園で休もうとしたら
公園の入り口に差し掛かったところ
英語で話しかけてくるおじさんがいた
「英語話せますか?」「少しなら」
「どこから来ました?」「日本です」
ここから片言の日本語に変わる
「日本のどこですか?」「川崎です」
「おー川崎ですか!」

なんとも爽やかな公園
こんな感じで会話をしていたら
「大きなレフを小さなレフに両替しましょう」と言い出した
レフはブルガリアの通貨で1レフ=約55円くらい
別に両替しなくて良いけど・・・と思いながらも
ついつい50レフ札を2枚取り出して見せてしまった
おじさんはその100レフ分の札を見て
10レフ札6枚と2レフ札18枚を自分に渡してきた
渡してきた札は96レフ分しかないのがポイント
自分が数えて「4レフ足りない!」とクレームを付けると
おじさんが数えて見せる
「ワン、トゥー、スリー・・・オー!!」と足りないことを確認し
「ごめんなさい」と言いながら手に96レフの札束を握らせた後
2レフ札を2枚渡してくれる
この時に手に握られているレフの札束に
足りなかった札を乗せると同時に
下の束からゴッソリとお金が抜き取られてしまった様だ
「これで大丈夫、またねー」と
にこやかに、そして素早くおじさんはどこかに消えていった
あまりに素早く消えてしまったので
呆気にとられてしまうくらいだ
その後、手にある札束を数えると
10レフ札が2枚と2レフ札が11枚・・・合計42レフ
58レフやられた!!・・・と気づくことになった
正直、引き抜かれたことに全く気がつかなかった
細かい額面で枚数を多くして、金をちょろまかすなんて
まるで「時そば」のようだ
しかし、21世紀の「時そば」は力業でガッツリ持って行かれてしまう
どうせなら「What’s time is it now?」と言われて
1レフくらいの被害に抑えたかった

上を見上げると生い茂る木々、そして戻らぬレフ札
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