去年の会社の忘年会は
仮装パーティだった
会社のメールに入ってきた案内に書いてあった
「是非仮装して参加してください!」
そうか仮装か
家には妻が東急ハンズで買ってきた
キノコの着ぐるみがある
5000円くらいしたらしい
いつも押し入れに入れっぱなしになっているが
そうだこれを着よう

忘年会当日
会場に着いてスーツの上から
キノコに着替える
そのほかにもゴスロリやメイド、チアガールなどがいて
いまいちキノコは地味な存在となってしまった
まあ飲み放題だビールを飲んで
役員の方や社長に挨拶をした
頭を下げるたびにキノコの傘が動いてしまい
そのうちくたびれたキノコになってしまった

そんな楽しい時間も過ぎ
忘年会も二次会でお開き
明日も会社だということもあり
終電ギリギリで解散となった
キノコは紙袋の中に詰め
電車に乗って帰宅につく
家まであと少しのところで
ギリギリ乗り換えの終電に間に合わず
タクシーで帰ることとなった
飲み放題で自分が貧乏性ということも手伝って
飲み過ぎてしまい酔いが回っている
酔い覚ましに離れたタクシーが
つかまえられるところまで歩くことにした
それにしても12月の下旬ということもあって
寒さが堪える
コートは着ているので体はいいが首から上は寒い
・・・・・キノコがあった
着ぐるみの頭の部分だけかぶって歩く
・・・暖かい、ものすごく暖かい
さっきまで耳がちぎれるように寒かったのに
雲泥の差だ

途中、コンビニに寄っていく
ウコンの力を買わなくてはいけないのだ
キノコとはいえ明日の仕事のことも
考えている
店員さんにお金を払ってウコンの力を手に入れ
店先で飲む
これで明日の仕事もバッチリだ

でタクシーが捕まえられるところに到着
車道に乗り出さんばかりに体を出して
手を挙げ振ってタクシーにアピールする
「空車」のランプが光っているにもかかわらず
スピードを上げて通り過ぎていく
1台・・・2台・・・3台・・・
つかまらない
キノコは乗車拒否か!と憤慨してみたが
それでもタクシーをつかまえようと
手を挙げ続けたがタクシーが止まる気配すらない

・・・
しかたないキノコを脱ごう
キノコを脱いでふつうのサラリーマンに戻ったとたん
タクシーがつかまった
やっぱり、キノコはタクシーに乗れないらしい
世の中いろいろ物騒になっている
そんな中キノコをタクシーに乗せないよなと
帰りのタクシーの中でしみじみ
社会の治安の悪化を感じていた
コメントを残す