ポパイになりたくて(秋の日本・味わいの秋編)

開けたほうれん草の缶詰に詰められてた
茹でられたほうれん草を3つの料理で味わう

・素材の味を素直に味わう:そのまま
・ごまの風味がいい感じ:ごま和え
・鰹節をかけて醤油かけて:おひたし風

ごま和えについては一番間違いなくできる
「ごま和えの素」を使用した

まずはそのままで味わってみる
缶詰から取り出してそのまま皿に盛りつけた一品
素材の味を楽しめる料理
 

口の中で歯ごたえを残さずにスーッと溶けるように
消えていく
要するに茹ですぎたほうれん草の味そのままだ

次にごま和えで味わってみる
ごまの風味が食欲をそそる一品
香りだけで楽しめる料理
 

ごま和えの素がおいしい
ほうれん草はごまと絡む前にスーッ消えていってしまう

最後におひたしで味わう
日本の代表的な調味料醤油と鰹節を絡めた一品
間違いようのないゴールデンコンビが奏でる料理
  

ほうれん草は早くに消えていき
鰹節と醤油が残る
これはこれでおいしいことはおいしい

ほうれん草の缶詰をおひたしのように食べることはお勧めできない
すでに茹ですぎているから口の中で溶けてしまう
やっぱり「ほうれん草」自体の調理法が
日本とアメリカで違うのだろうと思う

実際の缶詰をポパイのように握り潰して開けたら
ほうれん草の煮汁が飛び散って大変なことになるだろうと思う

近所のスーパーでほうれん草を買ったら198円だった
缶詰に比べると高い気がするが
こっちの方がおいしく調理できる

残った缶詰のほうれん草をカレーに入れて煮込んだら
とてもおいしいほうれん草カレーになりました

ほうれん草の缶詰は
煮込んでカレーとかシチューとかに向いているのかと思う

結局ポパイにはなれませんでしたが
ごちそうさまでした

ポパイになりたくて(もう秋の日本編)

社員旅行でグアムに行ってから
早いものでいつの間にか9ヶ月も経っている
忙しかったりだらけていたりで半年以上も経っていた
季節はもうすぐ秋になろうとしている

その間「ほうれん草の缶詰」は
家のキッチンにポツンとおいてあった
うっすら埃が積もっている

人間未知の物には無関心を装うという
自分も妻も存在には気がついていたが
見ないふりをするようにこの9ヶ月を過ごしてきた気がする

グアムのあの日から月日も経ちもうすぐ自分も32歳になる
その前に「ほうれん草の缶詰」の謎は片付けて
晴々と32歳を迎えたい

秋分の日で連休の今日、ついに「ほうれん草の缶詰」を開けてみる
ポパイになるのだ!ポパイになるのだ!

というわけで缶切りで開ける
イージーオープン缶ではないので缶切りが必要だ
缶切りなんて滅多に使わないので
少しさびているが何とか切れそうだ

9ヶ月の経っているが賞味期限は来年なので
問題はない
少しずつ缶が開いていく。

どんな形でほうれん草が詰められているのか
期待が高まる
 ・
 ・
 ・



もう既に茹でられているようだ
1缶に結構な量のほうれん草が入っている
そういえば缶を持ったときずっしり重い感じがした

とりあえず、このほうれん草を次の3つの調理方法で
いただこうと思う
・素材の味を素直に味わう:そのまま
・ごまの風味がいい感じ:ごま和え
・鰹節をかけて醤油かけて:おひたし風

とりあえずほうれん草の缶詰についてはよく分かった
次はほうれん草自体を味わってみることにする

ポパイになりたくて(グアム編)

成田から3時間のフライトで
グアムに着く
今年の1月のことだ
外に出ると確かに熱い
冬の日本ではないことは確かだが
家から成田空港まで2時間かかる事を考えると
いまいち距離感覚が分からなくなる

それはともかくとして缶詰だ
缶詰はどこにあるか
それはスーパーマーケットであろう
社員旅行の自由時間に
一人世界最大級のスーパーマーケットKマートに向かった

Kマートについていつも思うことは
広い・(商品陳列が)乱雑な・(商品自体が)でかい
でも現地の方は大きなトラックで大量に買っておく
目の前に生きるアメリカを見ることができる

入り口から入ったらいきなり店員さんに声をかけられ
リモコンで動かす恐竜のロボットを勧められる
50ドル強

GOOD!とかNICE!とか片言の英語でコミュニケーションをとり
最後にSORRY!と言ってその場を離れた
さすがに50ドルは痛いし大きいので持って帰るのが大変だ
それに今日の目的は「ほうれん草の缶詰」だ

ミネラルウォータの什器

缶詰かと思ったらドックフード・キャットフードの什器

スパムいっぱいの什器

なかなか見つからずに日本の電車の中で調べた
ほうれん草の英単語を使って店員に聞いてみる
OK!と什器什器の間を進んで行き
ある場所で指を指している

あった!デルモンテのほうれん草の缶詰だ

99セント日本円で100円ちょっとだろうか
大きなカートに缶詰一つ入れてレジに向かう

ほうれん草の他にも魅力的な缶詰が売っていた
 
鯖とイカの缶詰
ラベルの鯖とイカの絵がリアルでちょっと怖い

とにかく「ほうれん草の缶詰」は手に入れた
さて中身はどうなってるか
それはスーツケースに詰めて日本に持って帰ってから
じっくり味わいたいと思う

ポパイになりたくて(成田編)

ポパイをご存じだろうか?
パパーラパーパパパパーラパー
のテーマソングでおなじみの
アメリカン・コミックの主人公だ

敵役のブルートと恋人のオリーブを巡って
いろいろあってピンチになると
前出のテーマソングとともに
「ある物」を取り出し食べると
いきなりパワーが出てピンチを乗り越える
というのが定石のストーリだ

そのある物とはご存じの「ほうれん草の缶詰」
コミック内では缶詰を握り潰し飛び出たほうれん草を
上手そうに食べていた

子供の頃、よくテレビでポパイのアニメを見ていた
祝日になるとNHKでよく放映していた覚えがある

そんな子供の頃から不思議に思っていたことがある
「ほうれん草の缶詰」って見たことがない
鯖の味噌煮とか牛肉の大和煮とか
野菜系の缶詰だとホワイトアスパラガスとかは知っている
でも「ほうれん草」は見たことがない

そんなことを頭の片隅に置きながら
31歳になっていた
会社員になり社員旅行でグアム行くことになり
スーツケースに荷物を詰めているときに
片隅の「ほうれん草の缶詰」を思い出した

成田に向かう電車の中で「ほうれん草」の英単語を調べた
アメリカに行くなら今までの謎だった
ほうれん草の缶詰を調べなくては

そしてグアム行きの飛行機に乗る成田空港に着いた

今年の1月の事だ